りらく連載「女弁護士日記」
12月20日 (2019-12-20)

 事務所の私の部屋の向かいにビルが建ち始めた。24階建てとのことで、今はやっと5階位まで出来たか。  毎日窓から工事を見ていると、最初は先ず穴を掘ってショベルカーで土を運び出し、型枠をはめ込んでコンクリートを流し込んでい […]

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りらく連載「女弁護士日記」
12月10日 (2019-12-10)

A子の母親が死亡した。住んでいた土地・建物とわずかばかりの現金が遺産の全てである。  東京に住むA子の兄と相続の話をしたが、兄は土地・建物を売ることを主張する。A子は、ずっと母親と一緒に住んでいた土地・建物を手放したくは […]

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りらく連載「女弁護士日記」
11月20日 (2019-11-20)

 群ようこの随筆の中に「服装マナー」というのがあって、一流ホテルの食事なのに、短パンやジャージーにスニーカーなどで来る「じじ」の話。逆に場末の居酒屋なのに、お姫様みたいな服装で来る「ばば」の話があった。私もあまり服装に気 […]

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りらく連載「女弁護士日記」
11月10日 (2019-11-10)

秋の紅葉を夫婦で見に行こうと計画し、夫が温泉宿を申し込んだ。  2人で宿泊と言ったら、「御夫婦ですか」と聞かれたと不審がっていたが私にはよくわかる。  以前にこんなことがあった。  夫の不貞を疑ったA子が相談に来た。A子 […]

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りらく連載「女弁護士日記」
10月20日 (2019-10-20)

 久々に刑事事件を受任した。ケンカした挙句相手を殴って怪我をさせたC男の弁護だ。一審で懲役1年の実刑判決を受けたが、自分の言い分をちっとも聞いてもらえなかったので控訴したいという依頼だ。  一審判決は盛岡で、今は盛岡の拘 […]

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りらく連載「女弁護士日記」
10月10日 (2019-10-10)

 A子は手芸が得意で、細々と人形や小物を手作りしては施設や近所の人にあげている。  その評判を聞いたB氏がやって来て「あなたの作品もやっていることもすばらしい。私の発行している雑誌で是非紹介したい」と言って取材し、作品を […]

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りらく連載「女弁護士日記」
9月20日 (2019-9-20)

 よく「お忙しいところをすみませんが」という枕ことばが使われる。結婚式や集会などでも「今日はお忙しいところをわざわざお運びいただき……」と言われる。忙しいということはリスペクトの対象になるのだろうか。私はそうは思わないの […]

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りらく連載「女弁護士日記」
9月10日 (2019-9-10)

 電車で向かい側に座っている人を見てみると、10人中9人までがスマホを見ている。新聞や本を読んでいる人なんていない。何をそんなに夢中になってやっているのか、緊急の連絡事項かと思っていたら、隣の人のスマホが見えた。ゲームで […]

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りらく連載「女弁護士日記」
8月20日 (2019-8-20)

いわゆるモリ・カケ問題で、面会した時、ヒアリングした時の文書があったのなかったの、後で廃棄したの、改ざんしたのしないのという議論が姦ましく行われたことは記憶に新しい。 書かれた物が残っているのかどうか、その内容が真実かど […]

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りらく連載「女弁護士日記」
8月10日 (2019-8-10)

 一昔前には、子どもは親の所有物だという意識から、生活に困り果てた母親が、子どもを殺して自分も死ぬという無理心中、また、障害を持つ子の将来を案じて、親が手にかけるという事件があった。  最近は、幼児を虐待して死亡させると […]

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