11月10日 旧統一教会問題

国会議事堂

 安倍元首相銃撃殺害事件の衝撃によって、旧「統一教会」をめぐる問題が国民の関心を広く集め、大きな社会問題、政治問題になっている。

 札幌で弁護士をしている同期からこの度、「統一教会の何が問題か」という著書が送られてきたが、彼は既に1987年から旧統一教会に対して次々と訴訟を提起してきた。判決では、「(旧統一教会の伝道・教化活動は)社会的にみて相当性が認められる範囲を逸脱した方法及び手段を駆使した、原告らの信仰の自由や財産権等を侵害するおそれのある行為であって、違法性があると判断すべきものである。」と認定され勝訴してきた。このような訴訟を提起した弁護士は当時、彼一人だったという。

 今やっと政府は旧統一教会に対して質問権を行使し、被害者対策を行うことを始めたが、遅きに失したと言わねばならない。今回の事件が起きなかったら、未だに旧統一教会問題はヤミの中だったろう。

この記事を書いた弁護士

弁護士 藤田 紀子
弁護士 藤田 紀子
藤田・曽我法律事務所代表弁護士

仙台で弁護士を始めて50年以上。

この地域に根を張って、この地域の人々の相談に応じ、問題の解決に図るべく努力をしてまいります。

注:弁護士 藤田紀子は令和5年3月12日に満77歳で急逝いたしました。