5月20日 (2017-5-20)

 残業の上限規制づくりでもめた繁忙期の100時間「以下」と「未満」は、結局「未満」に終着した。ということは、99時間59分59秒までは許されるということだ。それでも、100時間は残業させないというお墨付きを与えたということで、長時間労働の業界に一石を投じたことになるのだろうか。

 利息制限法は、
  元本の額が10万円未満の場合         年2割(年20%)
  元本の額が10万円以上100万円未満の場合    年1割8分(年18%)
  元本の額が100万円以上の場合         年1割5分(年15%)
と利率を定める。
 そして、出資取締法は、年109・5%を超えて利息を取る者には、5年以下の懲役を科する旨定めている。1円の違い、0・000…1%の違いで、利率が変わったり、刑罰を科されたりする。
 しかし、どこかで線引きをしなければならないのが、法律の世界なのだ。

この記事を書いた弁護士

弁護士 藤田 紀子
弁護士 藤田 紀子
藤田・曽我法律事務所代表弁護士

仙台で弁護士を始めて50年以上。

この地域に根を張って、この地域の人々の相談に応じ、問題の解決に図るべく努力をしてまいります。

注:弁護士 藤田紀子は令和5年3月12日に満77歳で急逝いたしました。