4月20日 (2014-4-20)

 A子の家の隣は、B会社の寮になっている。
 その寮の樹木が、先日の大雪で倒れて、A子の家の風呂場を破壊してしまった。 A子の依頼を受けて、B会社に対し、損害賠償の請求をする旨通知したところ、早速B会社の代理人弁護士が東京からやって来て、同席したA子にも「ご迷惑をお掛けいたしました」と謝罪し、「現場を見たいので、案内してほしい」と言って、A子の車で自宅に向かった。
 その後しばらくして、再びその弁護士が来て、A子に対し、ある程度納得のいく和解案を提示してくれた。その時、その弁護士は、前回現場を案内してくれた際のA子の態度にいたく感心したという。A子は、丁寧に現場を案内してくれただけでなく、茶菓で接待し、帰りは仙台駅まで自分の車で送ってくれたという。敵方の弁護士だから、勝手にタクシーで帰ればいいという態度ではなく、A子が誠意を尽くしてくれたので、自分も誠意で応えなければという思いで、B会社を説得したという。
 以前、殺人事件の被告人弁護士が、傍聴席の遺族に向かって深々と頭を下げてから、弁護人席に着いたのを目の当たりにして感銘を受けたことがあるが、敵方にも礼儀を尽くすことの大切さを改めて思った。

この記事を書いた弁護士

弁護士 藤田 紀子
弁護士 藤田 紀子
仙台で弁護士を始めて50年以上。

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