10月20日 (2012-10-20)
先日、司法試験合格者の発表があった。
過去最高の2102人が合格したという。
合格者のうち、裁判官や検察官に任官できる人数は限られているから、残り1900人以上が弁護士になるのだろう。今でさえ弁護士余り状態で、若人弁護士の就職口がないと言われている。もちろん弁護士資格はあるのだから、修習が終わって直ちに独立して弁護士活動ができる訳だが、果たしていろんな相談に応じたり、法廷でまともな証人尋問ができるのか、自分の経験に照らしてみると、とても心もとない。
弁護士が増えたためか、依頼者が弁護士を選択する幅が増えたといえる。
B夫は、私の離婚事件の依頼者で、妻が隠し財産をたくさん持っているはずだと主張するので、あちらこちら銀行や保険会社等に妻名義の預貯金・保険契約があるか、裁判所を介して調査嘱託をしてみたが、思うような結果が出てこない。
そこで、私は、B夫に「妻には隠し財産はないのではないか」と言ったところ、B夫は、そんなはずはないと私を解任して、別の弁護士に依頼すると言って来た。
私も、いわゆるセカンドオピニオンを求められることも多くなり、いろいろな弁護士の意見を聞くということは、重大な事件を抱えている当事者にとっても良いことと思う。
この記事を書いた弁護士
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藤田・曽我法律事務所代表弁護士
仙台で弁護士を始めて50年以上。
この地域に根を張って、この地域の人々の相談に応じ、問題の解決に図るべく努力をしてまいります。
注:弁護士 藤田紀子は令和5年3月12日に満77歳で急逝いたしました。
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