12月20日 (2011-12-20)

 電車に乗って向い側の座席を見ると、一〇人の内七人までが、携帯電話でピコピコやっている。小説を読んでいる人をたまに見ると、何と古風な、と嬉しくなる。
 この携帯電話料金がバカにならないらしい。
 先日も離婚調停で、高校生の子どもの親権者となった母親が、父親に養育費の請求をする際に、「毎月四万円でいいのですけれど、それとは別に、子どもの携帯電話料金を二万円上乗せして下さい」と言う。父親の方は「携帯電話料金も含めて、一ヶ月四万円だ」と主張する。母親は、「それではやっていけない」と言う。
 そのやりとりを聞いていて、何で子どもに携帯電話の使用を制限しないのだろうと思ったが、それは、無理なことらしい。携帯電話の使用を制限をしたら、子どもは、キレて何をやり出すかわからないと言う。
 電車の中でも、子どもが一生懸命母親に話しかけているのに、全く相手をしなで携帯電話に夢中になっている女性、恋人同士か夫婦と思われるカップルが会話もなく、それぞれ携帯電話の世界に入り込んでいる光景、何か異常じゃないかしら。

この記事を書いた弁護士

弁護士 藤田 紀子
弁護士 藤田 紀子
藤田・曽我法律事務所代表弁護士

仙台で弁護士を始めて50年以上。

この地域に根を張って、この地域の人々の相談に応じ、問題の解決に図るべく努力をしてまいります。

注:弁護士 藤田紀子は令和5年3月12日に満77歳で急逝いたしました。