9月10日 (2012-9-10)
8月にたっぷり夏休みを取ってリフレッシュしたので、また新たな気持ちで仕事に励む。
それにしても便利になったのは、裁判の電話会議だ。
本来なら裁判所に原告側・被告側の代理人が出廷して手続すべきところを、一方が遠隔地にいる場合、遠隔地にいる弁護士に裁判所から電話をかけて、相手方の弁護士も混って、三者で電話のやり取りをして手続を進めるのである。10年位前から取り入れられたやり方であるが、この制度のおかげて、私は、広島県にある田舎の郷里にいても、友人の所有する離島の別荘にいても、私の携帯電話に電話をしてもらって裁判手続をすることができたのだ。
ITの取り入れが遅いといわれている裁判所であるが、以前は請書を提出するのにも、いちいち裁判所に出向いたが、今ではFAXで送れるし、裁判官もたいていはパソコンで起案するため、弁護士の主張書面のUSBメモリーを要求されることもある。
それでも今、一番不便なのは、証人などの尋問調書を裁判所に行って謄写しなければならないことである。これも申請すれば事務所のパソコンに送信されるようになれば、もっと簡便なはずなのだが、機密の漏洩などの点から実現されないかもしれない。
便利と危険は、いつも裏腹なので。
この記事を書いた弁護士
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藤田・曽我法律事務所代表弁護士
仙台で弁護士を始めて50年以上。
この地域に根を張って、この地域の人々の相談に応じ、問題の解決に図るべく努力をしてまいります。
注:弁護士 藤田紀子は令和5年3月12日に満77歳で急逝いたしました。
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