7月20日 (2013-7-20)
以前、たちの悪い事件を依頼に来た男性を断ったら、その男性は、帰りがけに「この事務所は、客にお茶もださないのか」と、捨てぜりふを吐いたので、私もつい口答えして、「あなたはこの事務所にお茶を飲みに来たわけではないのでしょう。机の上に広げた大事な書類を、お茶をこぼして駄目にすることを考えてみて下さい」と言ってしまった。
しかし、今どきの法律事務所事情は違ってきた。
先日、打ち合わせに行ったB弁護士事務所では、事務員がメニューを持って来て好みを聞く。コーヒーのホットとアイス、紅茶のホットとアイス、ミルクかレモンか、ウーロン茶、ジュース等いくつか飲み物の種類がメニューに並んでいて、私は感心してしまった。
また、C弁護士事務所では、ビニール傘を用意して、突然の雨の時、依頼者に持たせる。D弁護士事務所では、子ども連れの依頼者のため、1箱おもちゃを用意している等と話を聞くにつれ、高度の法律知識だけで事足りると思っている弁護士は、今や時代遅れなのか、と反省しきり。
この記事を書いた弁護士
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藤田・曽我法律事務所代表弁護士
仙台で弁護士を始めて50年以上。
この地域に根を張って、この地域の人々の相談に応じ、問題の解決に図るべく努力をしてまいります。
注:弁護士 藤田紀子は令和5年3月12日に満77歳で急逝いたしました。
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