12月20日 (2013-12-20)
初対面の人には名刺を渡す。
日本や中国・台湾では当たり前の風習だが、ヨーロッパではそのような習慣がない。名前を覚えてもらって、さらに連絡がほしい時は、わざわざ小さいメモに連絡先を書いて渡す。
だから、日本に来た西洋人は、名刺の便利さを知って名刺を作りたがる。ついでに漢字で当て字を作ってやると、すごく喜ばれる。
たとえば、
カールレンツ → 歌流恋津
シュミットアースマン→ 趣味人明日漫
フィドラー → 父威虎
クレッパー → 呉波
などである。
しかし、名刺を渡したばかりに、とんでもない事件に巻き込まれたこともあった。
酔っぱらって事務所に来て、訳のわからないことを言う男性がいたので、私が「しらふでいらっしゃい」と言ったところ、その男性が「逃げる気か」と言うので、「逃げも隠れもいたしませんよ」と名刺を渡した。
しかし、その後その男性は、酔っぱらってふらふら国道を歩いていたところ、車に轢かれて死んでしまった。警察が、男の身元を確かめようと、所持品を調べてみたら、唯一手かがりになる物が、私の名刺だったということで、警察からいろいろ事情を聞かれるということがあったのだ。
全く迷惑なことであった。
この記事を書いた弁護士
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藤田・曽我法律事務所代表弁護士
仙台で弁護士を始めて50年以上。
この地域に根を張って、この地域の人々の相談に応じ、問題の解決に図るべく努力をしてまいります。
注:弁護士 藤田紀子は令和5年3月12日に満77歳で急逝いたしました。
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