5月10日 (2015-5-10)
A子は、離婚して二人の子どもを抱え、フルタイムで働いているにもかかわらず、収入は月に12万円だ。元夫B男から月に4万円の養育費が送金されるが、結婚している時に、ブラックリストに載っているため、借入やクレジットカードが使えないB男に代わって作ったA子名義のカードローンの返済も毎月3万円あるので、B男からの送金は焼け石に水だ。
2014年6月に廃案となった労働者派遣法案が再度国会に提出され、審議されているが、企業が臨時的・一時的業務だけでなく、一時的・恒常的業務について派遣労働者を永続的に利用することができるようになると、女性の大半が派遣労働者である現状では、雇用主の責任のあいまいさ、いつでも派遣切りをされる可能性がある等ますます女性労働者を窮地に追い込むことになろう。
総務省の統計では、女性労働者のうち、非正規雇用の割合は56%、派遣労働者は70万人で、男性の48万人をはるかに超えている。
安倍首相の言う「女性の輝く社会」とは、ほど遠い現状である。
この記事を書いた弁護士
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藤田・曽我法律事務所代表弁護士
仙台で弁護士を始めて50年以上。
この地域に根を張って、この地域の人々の相談に応じ、問題の解決に図るべく努力をしてまいります。
注:弁護士 藤田紀子は令和5年3月12日に満77歳で急逝いたしました。
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