3月10日 (2016-3-10)
元プロ野球の清原和博選手が、覚せい剤所持と使用で逮捕されたニュースにショックを受けた人はたくさんいただろう。
私も覚せい剤の刑事弁護人を何件もやったが、なかなかやめられずに再犯に及ぶ人が多い。覚せい剤を使用し続けると、骨や歯がボロボロになったり、幻覚が現れたりする。
以前私の事務所に来て、「オレは大物だからいつも警察に見張られている。天井裏に隠れたり、車のトランクにひそんでいたりして、オレの写真を撮ったり、物を盗んだりしている。そいつを暴いてやりたい」という荒唐無稽の相談をした男がいた。これは覚せい剤による幻覚だと思って、彼の左腕を見せてもらったところ、案の定いくつかの注射痕。「あなたが、覚せい剤の反応が出ないという医者の証明書を持って来たら、まじめに相談に乗るから」と言って帰したが、彼は二度と来なかった。
この記事を書いた弁護士
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藤田・曽我法律事務所代表弁護士
仙台で弁護士を始めて50年以上。
この地域に根を張って、この地域の人々の相談に応じ、問題の解決に図るべく努力をしてまいります。
注:弁護士 藤田紀子は令和5年3月12日に満77歳で急逝いたしました。
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