3月20日 (2016-3-20)
私の自宅の近くに、仙台市地下鉄東西線の川内駅がある。毎日通勤や買物の際に駅付近を通るが、いつも閑散としている。
東北大学に通う学生は、相変わらず自転車やバイクが多い。
仙台市が平成15年8月に鉄道事業許可申請書に記載した平均利用者数の見込は、11万9000人であった。そして平成37年度には1日平均14万9000人が利用するという予測であった。
それを平成23年3月の東日本大震災後、一方的に1日8万人と下方修正し、その8万人ですら、いずれ達成すればすむ「目標」と置きかえた。
昨年の12月に開通して、利用者が1日平均約5万人というが、仙台市の交通事業管理者は、「最低限の水準はクリアした。開業時点としては、まずまずの数字である」と述べている。
「95点を取るよ」と見栄を張った小学生が、途中で95点は難しいなと考え直し、80点は取れるよと言い直したが、実際70点だった時に「まぁまぁ良くやった」と自画自賛しているようなものである。
利用者数が予測の半分以下であれば損益に大きな影響を及ぼし、赤字補填のための一般会計からの繰入れが初年度から必要となってくる。その額は、許可申請時の予測をはるかに超えるはずである。仙台市民は、今後税金の投入という形で、赤字の補填を続けなければならない。
一市民の私が心配しているのだから、為政者はもっと心配して、対策を講じているだろうか。
この記事を書いた弁護士
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藤田・曽我法律事務所代表弁護士
仙台で弁護士を始めて50年以上。
この地域に根を張って、この地域の人々の相談に応じ、問題の解決に図るべく努力をしてまいります。
注:弁護士 藤田紀子は令和5年3月12日に満77歳で急逝いたしました。
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