12月20日 (2019-12-20)
事務所の私の部屋の向かいにビルが建ち始めた。24階建てとのことで、今はやっと5階位まで出来たか。
毎日窓から工事を見ていると、最初は先ず穴を掘ってショベルカーで土を運び出し、型枠をはめ込んでコンクリートを流し込んでいた。その後、何本もの鉄筋を建てたり組んだり、そこへパネルをはめ込んだり、毎日十数人の職人達がそれぞれの仕事をしている。
以前、高層ビルの偽装問題が起きた時、私の知人は建築工事を依頼した後、毎日建物に通って、工事の過程をつぶさに写真に撮っていた。もし私に建築に関する知識があったなら、これだけ毎日工事を見ていて、何か手抜きなどがあれば気がつくかもしれないと思った。
建築科を出た男性と街を歩いた時、彼はやたらと高層建物に感心していた。ガラスの部屋を曲線にする大変さ、木造の外観を生かして高層にする大変さ。建築の知識のない私には、その大変さがちっとも分からないから感心することもない。
翻って音楽について、私は少しは楽器をかじって、クラシックを聴く事が大好きなので、バッハの平均律を聴くと、その音の組合せに感心するし、ベートーベンの交響曲を聴くと嵐の様子がまざまざと体感できるし、モーツァルトの弦楽曲を聴くとバイオリン・ビオラ・チェロと一つのモチーフを追いかける手法に感心するのである。知識は関心・感銘に繋がるのだと実感する。
ところで、これまで法律家を感心させるような判決文には出会ったことがないのだが。
この記事を書いた弁護士
-
藤田・曽我法律事務所代表弁護士
仙台で弁護士を始めて50年以上。
この地域に根を張って、この地域の人々の相談に応じ、問題の解決に図るべく努力をしてまいります。
注:弁護士 藤田紀子は令和5年3月12日に満77歳で急逝いたしました。
最新の投稿
- 2024年5月23日りらく連載「女弁護士日記」ニワトリに思いを寄せて
- 2024年5月23日りらく連載「女弁護士日記」この事件は勝てますか?
- 2024年4月12日りらく連載「女弁護士日記」弁護士のアフターケア
- 2024年4月12日りらく連載「女弁護士日記」見栄は不要