4月10日 (2021-4-10)
不貞を働く男は必ずしも妻を嫌って家庭を壊そうと思っているとは限らない。
ちょっとしたアバンチュールを楽しむという気楽な気持ちで他の女性とホテルに行ったりする。しかし、これを知った妻は体重が激減するほど悩んで離婚するか否か迷った挙げ句、法律事務所を訪れるのである。
A子の依頼を受けた私が、夫に離婚の打診の手紙を出したところ、取るものも取り敢えずといった形で事務所にやってきて「悪かった、妻と離婚なんて考えられない。これからは何でも言うことを聞くから離婚だけは思い止まってくれ」と平謝り。お詫びの気持ちと言って自分名義の定期預金を妻の名義にしたりする。それでA子もしばらくは様子を見ることにした。
気軽に浮気するのは男ばかりではない。先日B子が友人を連れて事務所にやってきた。「この前私の浮気がバレたときは先生にお世話になって問題解決したけど、今度は友達のC子の浮気がバレて旦那に責め立てられたので何とか助けてやってください」と言うのだ。C子も離婚する気などは毛頭なく、同窓会で昔憧れていた男に会い「今でもなかなかチャーミングだねえ」と褒められてついついその気になって1回だけホテルに行ったところ運悪く夫に見つかってしまったと言うのだ。
週刊誌でも芸能人の不倫記事で盛り上がったりしているが、そもそも人間は結婚したからといって配偶者以外には目もくれないという訳にはいかず、チャンスがあればいとも簡単に不貞に走るような要素を持っているのかもしれない。
以前ドイツに住んでいたときに、ドイツ人の女性から聞いた話。夫に浮気されないように、というか夫に気のある女性が近づかないように夫には沢山食べて太らせ、趣味の悪い服を着せているというのだ。そこまでするかと思うのだが。
この記事を書いた弁護士
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藤田・曽我法律事務所代表弁護士
仙台で弁護士を始めて50年以上。
この地域に根を張って、この地域の人々の相談に応じ、問題の解決に図るべく努力をしてまいります。
注:弁護士 藤田紀子は令和5年3月12日に満77歳で急逝いたしました。
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