ニワトリに思いを寄せて
○月×日
私は卵料理が大好きだ。オムレツ、オムライス、茶わん蒸し、卵スープ、かに玉、親子丼、卵とじ、炒り卵、卵焼き、半熟卵、目玉焼き、卵かけご飯。
その卵が値上がりしている。鳥インフルエンザの影響だという。1千万羽以上が殺処分された。
昔、我が家ではチャボを飼っていた。多いときは20羽くらいいた。メスが卵を抱えてから3週間ほど経つと次々とヒヨコが生まれる。最初は羽も濡れていて立つのもおぼつかないが、そのうちチョコチョコと親鳥の後を追いかけて庭中走りまわる。親鳥はミミズや小虫を見つけては「ココ、ココ」とヒヨコたちを呼んで食べさせる。寒いときは羽をひろげてその下にいっぱいヒヨコたちを抱える。カラスなどに襲われそうになると果敢に立ち向かう。時々猫に襲われてノドを食いちぎられた悲惨な姿を目にすることもあった。
ブロイラーで飼われているニワトリを見て、なんとかわいそうな姿だろうと悲しい思いをしたが、それどころではない。今は健康なニワトリまで容器に入れられガスで殺害、そして焼却または埋却されるという。感染鳥だけ殺処分にして、近辺にいたニワトリは隔離して経過観察という訳にはいかないものか。一羽一羽のニワトリに思いを寄せて感染拡大防止策を取ってもらいたいものだ。
弁護士藤田紀子は2023年3月12日に満77歳で急逝いたしました。生前に執筆していた原稿を掲載しております。
この記事を書いた弁護士
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藤田・曽我法律事務所代表弁護士
仙台で弁護士を始めて50年以上。
この地域に根を張って、この地域の人々の相談に応じ、問題の解決に図るべく努力をしてまいります。
注:弁護士 藤田紀子は令和5年3月12日に満77歳で急逝いたしました。
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