6月10日 省略語(2021-6-10)
まん延防止等重点措置を「まんぼう」と省略するのは適当ではない、という意見が出て、今では「重点措置」と言われているようだ。時間短縮を「時短」、援助交際を「援交」、就職活動を「就活」と省略するのはかなり一般的になっている。
法曹界でもよく使われる省略語はたくさんある。婚姻費用を「婚費」、弁論準備を「弁準」、民事裁判を「民裁」などと言うのはほぼ一般的、今仙台放送で「イチケイのカラス」という番組が放送されているが、このイチケイというのは「第一刑事部」のことだ。
以前法務局で手続申請する際に、根拠条文を民訴法と書いたところ、窓口の係員に「民訴法」というのはありませんよと言われ「え、民事訴訟法のことですが・・・」と言ったら「だから民事訴訟法というのはあっても民訴法というのはないですよ」とお堅いことを言われ、なんと融通の利かないとムッとしたことがある。
カタカナ語を省略するのも違和感を覚える。「マタニティハラスメント」を「マタハラ」、カスタマーズハラスメントを「カスハラ」と言う類。以前喫茶店でレモンスカッシュを注文したら「レスカですね」と念を押され、レモンスカッシュをレスカと省略して言うことにどれだけの意味があるのだろうと思った。
この記事を書いた弁護士
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藤田・曽我法律事務所代表弁護士
仙台で弁護士を始めて50年以上。
この地域に根を張って、この地域の人々の相談に応じ、問題の解決に図るべく努力をしてまいります。
注:弁護士 藤田紀子は令和5年3月12日に満77歳で急逝いたしました。
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