4月10日 (2019-4-10)

 4月、希望に胸をふくらませて入学・入社するシーズンである。しかし、早くもその夢が打ち砕かれるケースは沢山ある。
 私が相談を受けたA子は、入社早々、上司から歓迎会で新入女子社員はダンスを踊るように言われ、そのダンスが、開脚ポーズのわいせつなものだったのでとても嫌だった。でも上司に逆らうことができず、また、せっかく入社したのに辞める決心もつかず、その後もうつうつとした気分で仕事をしていたが、再び上司から飲み会でバニーガールみたいな格好をするように言われ、もう我慢がならないと言うのであった。
 会社に対して慰藉料の請求をし裁判官の勧めで100万円で和解したが、お金の問題ではない。会社及び上司が本当に反省したかどうかである。A子は会社を辞めずに仕事を続けているが、またつらい思いをすることがあったらいらっしゃいと言っているのに、その後、相談に来ないということは何とかやっているのだろう。
 B子ちゃんは、中学に入学したものの、入学当初から級友に執拗にからかわれ、筆箱などを隠される、靴の中に虫を入れられる、給食に砂をかけられるなどのいじめを受けていた。
 両親は、学校にそうしたいじめを報告し対処を訴えてきたが、改善されないでB子ちゃんの不登校が1か月にもなるので、思い余って相談に来た。
 そこで私は、子どもの権利委員会に所属していて、いじめ問題に詳しい弁護士である私の娘と共に受任して、仙台市教育委員会に手紙を出し、B子ちゃんが登校できるようになるための具体的な方策(本人が希望したときの保健室での休養、別室登校、スクールカウンセラー等による応相談、クラス替えなどの配慮)を求めた。
 また、学校長、クラス担任、学科主任と何回も面接した結果、やっと学校側も問題を認識し、信用できる専任の見守り教師をつけること、教室に入れない場合は別室を用意して学習指導をする。担任、養護教諭など全職員で、B子ちゃんの話に十分耳を傾け、前向きな気持ちになれるよう支えていくなどの改善策が打ち出された。
 あれから1年、その後の相談がないのでB子ちゃんは立ち直ってくれたかな。

この記事を書いた弁護士

弁護士 藤田 紀子
弁護士 藤田 紀子
仙台で弁護士を始めて50年以上。

この地域に根を張って、この地域の人々の相談に応じ、問題の解決に図るべく努力をしてまいります。