8月10日 (2018-8-10)
A子の夫は、イタリア人。「君は、この世の花だ、太陽だ。僕は、君なしでは一日たりとも生きられない」という熱烈な言葉でプロポーズされ、結婚した。A子と夫の間に生まれた子ども2人も、今は小学生。
A子は、「最近夫から離婚しようと言われているが、私は離婚するつもりはない。どうしよう」と私の事務所に相談に来た。
私が、A子に、「夫は、なぜ離婚したいと言っているの?」と聞くと、「夫から『君はもう昔の君ではない。花でも太陽でもなくなった』と言われて、それが離婚の理由のようです」と言う。さらに、A子は、「確かに、私は、昔より5キロ太りました。シワだって増えたし、聞き分けのない子どもにイラついて怒鳴り声だってあげます。でも、家事も育児もきちんとして、夫にも尽くしているつもりです。夫も、それは認めてくれています。でも、夫は、『そんなことは家政婦でもできる。僕は、いつまでも恋をしていたいのに、今の君は、僕のその要望には応えてくれていない』と言うのです」と涙を流しながら話す。
このような離婚原因が、イタリアでは認められるのだろうか。
日本では、まず認められないだろう。
この記事を書いた弁護士
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藤田・曽我法律事務所代表弁護士
仙台で弁護士を始めて50年以上。
この地域に根を張って、この地域の人々の相談に応じ、問題の解決に図るべく努力をしてまいります。
注:弁護士 藤田紀子は令和5年3月12日に満77歳で急逝いたしました。
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