6月10日 (2018-6-10)

 日本尊厳死協会東北支部主催の講演を聴いた。
 講師の一人は、福島県会津の磐梯地域で在宅医療を続ける医師、もう一人は、その医師と一緒に末期患者の話に耳を傾ける臨床仏教師。いずれも、「我が家」で十分な医療や介護を受けながら、安らかな最後を迎えるための支援をしている方々だ。栄養剤を処方したり、心電図を測定したり、むくみや具合をみて水分補給を指導したり、という医師としての仕事はもちろんのこと、患者や家族の話を聞き、「孫の成人式までは生きていたい」という希望を持つ患者が間に合いそうもない時は、家族と話し合って、孫に成人式の着物を着せて写真を撮って、それを患者に見せて安心させたり、患者が、今後悔し、反省しているという話を枕元で静かに聞いてやったり、託された手紙を知人に渡したり、本当に患者に寄り添って支えている姿に感動した。そして、私自身について、大いに反省した。
 弁護士事務所を訪れる人は、離婚、相続、借金等々悩みを抱えている方々だ。それを私は、時間がないのとせっかちな性格のせいで、十分悩みを聞くことなく、「それであなたはどうしたいの?」とすぐ聞き、関係のない話をし出すと、それを遮り、「大事なのは、これとこれ」と決めてかかる。今は、以前ほど事件数も多くなく、時間ができたのであるから、もっと悩める依頼者に寄り添って、話を聞いてあげるべきかなぁと反省した次第である。

この記事を書いた弁護士

弁護士 藤田 紀子
弁護士 藤田 紀子
仙台で弁護士を始めて50年以上。

この地域に根を張って、この地域の人々の相談に応じ、問題の解決に図るべく努力をしてまいります。