10月10日 (2017-10-10)

 2年前、調停で離婚したA子が、大阪に住む娘家族と同居することになり、仙台を離れるということで、わざわざ事務所に挨拶に来てくれた。
 思い返してみると、A子の夫は、超ケチで、A子に「あれも渡さない」、「これも渡さない」、「慰藉料も財産分与も何も支払わない」と言って頑張り、全く話にならなかった。
 私は、A子に調停ではらちがあかないから、本裁判で主張して判決をもらうよう勧めたが、A子は、夫の嫌がらせにほとほと疲れて、何もいらないから離婚するだけでいいと言って、調停離婚したのだった。
 しかし、A子に残されたのは親思いの娘。
 娘夫婦は、大阪の自宅を改築して、3世代同居仕様に広くし、A子を引き取ることにしたのだ。これから娘や孫たちと一緒に、賑やかで楽しい生活が待っている。
 A子は本当に幸せそうだった。
 それに引きかえ、A子の夫は、離婚後一人で寂しいらしく、娘や孫に手紙やプレゼントを送って何かと接触しようとしているようだが、娘は、「お母さんをあんなにひどい目に遭わせたお父さんとはもう縁を切る」と言って、一切連絡を取ろうとしないというのだ。
 離婚の際には、何を得て何を失うのか、よくよく考えてみることだ。

この記事を書いた弁護士

弁護士 藤田 紀子
弁護士 藤田 紀子
仙台で弁護士を始めて50年以上。

この地域に根を張って、この地域の人々の相談に応じ、問題の解決に図るべく努力をしてまいります。