離婚や遺産分割にも使える。新しい弁護士費用保険 ~弁護のちから
新しい弁護士保険~弁護のちから
交通事故などの「偶発事故」に遭った被害者のための保険は,自動車保険などの弁護士費用特約として既に普及しています。
そして,平成27年12月から,交通事故等以外の分野までカバーする弁護士保険として,損保ジャパン日本興亜が新たな保険「弁護のちから」を販売しています。
「弁護のちから」は離婚や遺産相続にも使えます。
この「弁護のちから」で補償対象となる具体的な事件は以下のとおりです。
- 「被害事故」に関するトラブル
- 「借地・借家」に関するトラブル
- 「遺産分割調停」に関するトラブル
- 「離婚」に関するトラブル
- 「人格権侵害」に関するトラブル
- 「労働」に関するトラブル(但し,オプション)
交通事故等の弁護士保険と違い,一部自己負担の定めがあり,法律相談費用(相談料等)に関しては1000円,弁護士委任費用(着手金,報酬金等)に関しては10%が自己負担となります。
会社が契約していないか確認を。
この保険は,企業等を契約者とする団体契約で,団体の構成員が加入できます。「傷害綜合保険」と「新・団体医療保険」の特約として付保されます。個人への販売は今のところ予定されていないそうです。
離婚・遺産分割といった身近な(誰にでも起こり得る)事件も対象となっていますので,今後は,こうしたトラブルを抱えてしまった方は,勤務先の会社等が「弁護のちから」を契約していないか,確認した方がよいでしょう。
この記事を書いた弁護士
-
弁護士 曽我陽一(新潟の米農家出身。趣味はマラソン)
1998年 東北大学法学部卒
2001年 弁護士登録(東京弁護士会)
2008年 宮城県仙台市青葉区に曽我法律事務所を開設
2022年 藤田・曽我法律事務所開設
2022年4月~ 東北大学大学院法学研究科教授
お客様にとって「話しやすさ」を重視しています。法律問題でお困りの際は、お気軽にお問い合わせください。
最新の投稿
- 2021年4月9日弁護士コラムあきらめるな経営者!事業再生・再建セミナー
- 2020年12月28日弁護士コラム仙台光のページェント
- 2019年7月11日カテゴリー>企業法務取引先が倒産した場合の法的対応・事前対策:仙台商工会議所月報「飛翔」2019年7月号に寄稿しました
- 2018年10月10日カテゴリー>企業法務仙台商工会議所月報「飛翔」に寄稿しました:企業間の契約締結の注意点