10月20日 (2014-10-20)

 B男の代理人として、土地の売買契約に立ち会った。
 買主は、東京在住の男で、やはり東京の弁護士が同行してきた。
 売買代金の内50万円は、東京の弁護士が前以て預かっており、本日は、その余の代金をB男が受領して、登記などの手続も司法書士に依頼して滞りなく済んだ。
 問題は、東京の弁護士が預かっていた50万円を、どうやってB男に渡すかということであるが、東京の弁護士は、「今日持参して来ていないので、後日振り込みます」ということであった。
 東京の弁護士は、取引銀行が甲信託銀行だと言うが、B男は乙銀行にしか口座を持っていない。そしたら、東京の弁護士は、振込手数料を差し引いて振り込むという。
 私は、呆れて、「それはないでしょう。振込手数料は、振込人が負担するというのは常識でしょう。裁判所の和解でも当然そう決めるでしょう」と言うと、東京の弁護士は、「わざわざ私たちは、契約のために東京から旅費をかけてやって来ている。振込手数料くらいはそちらで持て」と反論する。
 たかが864円の振り込み手数料なのだ。
 民法は第484条で弁済の場所として、「債権者の住所において」と定めているので、当然、代金を受け取るB男の住所である仙台に持参するか、持参できず支払人の都合で振込みする時は、振込人の手数料負担になるわけだ。
 私と東京の弁護士で言い争っている間に、B男と相手の買主との間で穏やかに「折半にしましょう」と話をまとめた。
 したがって、東京の弁護士は、50万円マイナス432円である49万9568円を送金することになった。
 たかが何百円の振込手数料だが、私は今でも東京の弁護士の常識はずれの態度に憤っている。

この記事を書いた弁護士

弁護士 藤田 紀子
弁護士 藤田 紀子
仙台で弁護士を始めて50年以上。

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