5月10日 (2011-5-10)
未曾有の地震・津波被害、そして追い打ちをかけるように原発被害。
未だに避難所で不自由、不本意な生活を強いられている人達の苦難はいかばかりかと思う。
現地で取材をしている報道員にマイクを向けられて、答えている人達のなんと立派なことか。
「ボランティアの人達に良くしてもらって、涙が出る程ありがたい」
「くじけないで、これからはさらに元気な日本にしていきたい」
もし私が被災地でアナウンサーからマイクを向けられて、
「今、どんなお気持ちですか」なんて聞かれたら、
「つらい、寒い、苦しい、腹立たしいに決まっているでしょ、バカなこと聞くのもいい加減にして!」と怒鳴ってしまいそうだ。
福島原発事故を引き起こした東電の副社長が、避難所に謝罪に行ったニュースをテレビで見たが、被災者が床に毛布を敷いて寝たり座ったりしている所にスリッパで立ったままの挨拶。
天皇・皇后陛下がひざまづいて、一人一人に暖かい言葉をかけていらした場面と何という違いか。
テレビではけな健気な被災者・ボランティアの姿ばかりが写し出されていたが私は憤りに震えている人達がその何倍もいたのではないかと思うのである。
この記事を書いた弁護士
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藤田・曽我法律事務所代表弁護士
仙台で弁護士を始めて50年以上。
この地域に根を張って、この地域の人々の相談に応じ、問題の解決に図るべく努力をしてまいります。
注:弁護士 藤田紀子は令和5年3月12日に満77歳で急逝いたしました。
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