※こちらの内容は東日本大震災発災後の平成23年時点で作成したものであり、その後の制度の改変等により、現在は必ずしも妥当しない部分があることをお断りいたします。

被災者支援に関する各種制度の概要

大規模災害時には、税金の減免や、教育費の補助などの、各種の経済・生活面での支援制度があります。内閣府のウェブサイトに詳細がありますのでご覧ください。
http://www.bousai.go.jp/kyoiku/pdf/kakusyuseido_tsuujou.pdf

兄夫婦が津波で亡くなりました。ふたりに子どもはいません。双方とも親は健在です。この場合、相続はどうなりますか。

おふたりが同じ場所にいて被害に遭われたならば、どちらが先に亡くなったか特定できない場合が多いでしょう。

どちらが先に亡くなったか明らかでない場合は、お兄さんご夫妻の間で相続は生じません。したがって、お兄さんの財産はあなた方のご両親が相続し、妻の財産は妻の両親が相続します。

これに対して、どちらが先に亡くなったか明らかな場合は、夫婦間で相続が発生します。仮にお兄さんが先に亡くなったなら、妻がお兄さんを相続し、その後、(お兄さんの財産だった分も含めて)妻の両親が妻を相続するので、あなた方のご両親は相続する財産がありません。妻が先に亡くなったならその逆となります。

私の実家は、父と兄、兄の妻と子供一人の4人暮らしでしたが、津波で父と兄が亡くなりした。父は3年前に母を亡くしており、子どもは兄と私だけです。相続はどうなりますか。

1) 兄が先に亡くなった場合、またはどちらが先に亡くなったか明らかでない場合、お父さんの財産については、あなたと兄の子が2分の1ずつ相続します(孫が親に代わって祖父母を相続することを代襲相続といいます)。兄の財産については、妻と子が2分の1ずつ相続します。
2) 父が先に亡くなった場合は、お父さんの財産については、あなたと兄が2分の1ずつ相続します(父が亡くなった時点で兄は存命だったので代襲相続は起こりません)。そして、兄の財産について、父の相続分2分の1を含めて、妻と子が2分の1ずつ相続します。

結果的に、父の財産については、

  1. 1)の場合はあなたと兄の子が2分の1ずつ、
  2. 2)の場合はあなたと兄の妻と兄の子が2分の1、4分の1、4分の1ずつ、相続分を持っているということになります。

そして、父の財産を分けるには、1)の場合はあなたと兄の子で、2)の場合はあなたと兄の妻と兄の子で、遺産分割協議をする必要があります。

父が震災で亡くなりました。父には借金があったようなので、相続放棄しようと思っていたところ、災害弔慰金というものが支給されると聞きました。相続放棄すると、災害弔慰金は受け取れませんか。義援金はどうですか。

相続放棄をしても災害弔慰金を受け取ることはできます。災害弔慰金は遺族への見舞金であって、お父さんの相続財産ではありませんので、相続を承認するか放棄するかとは関係なく受け取ることができます。

義援金も同様です。

父は地震で倒壊した家の下敷きになり亡くなりました。一人暮らしだったので同居人はいません。家が損壊すると、被災者生活再建支援金がもらえると聞きましたが、私が相続人として受け取ることはできませんか。

受け取ることはできません。生活再建支援金は、被災した世帯に支給される見舞金ですので、相続の対象となりません。

父が津波で流されて行方不明です。父の財産を相続することはできますか。

死亡届を提出して相続することができます。原理原則論でいえば、行方不明というだけでは亡くなっているとは限らないので、親族が行方不明者の死亡届を提出してもなかなか受理してもらえません。家庭裁判所の失踪宣告を受ければ相続できますが、失踪宣告は震災の場合でも、危難が去った後1年たたないと申し立てができません。

しかし、東日本大震災では、法務省が行方不明者に関する死亡届の受理手続を簡略化する方針を示したため、比較的容易に死亡届を受理してもらえるようになりました。死亡届が受理されれば、戸籍上死亡したことになりますので、相続が開始します。

行方不明のままだと、生命保険金も受け取れませんか。遺族年金や労災はどうですか。

いずれも失踪宣告を経ないと受け取れないのが原則でしたが、東日本大震災の場合は、特別法により、遺族年金や労災の遺族給付等は、3か月間の生死不明により死亡が推定され支給を受けることができるようになりました。

生命保険金も、死亡届を提出することで早期に受け取ることができます。

祖父は生命保険を契約していました。祖父が被保険者、父が受取人でしたが、震災で二人とも亡くなりました。母と私と弟が残されました。生命保険金はどうなりますか。

お父さんがご存命であれば受け取れたはずの保険金は、お父さんの相続人(母、あなた、弟)が取得します。均等割り(3分の1ずつ)による場合と、法定相続分(母2分の1、子4分の1ずつ)による場合があり、契約によって決まります。

保険約款を確認してください。

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